お疲れ様です、田村です。
デスク環境の最適化を進める中で、あることに気づいてしまいました。
「モニターアームのクランプ、邪魔じゃない?」
机を広くするためにモニターアームを導入しているのに、机の端っこにはゴツい万力(クランプ)が鎮座している。
さらに、アームの関節部分が厚みを持っているせいで、壁ピタ(壁にベタ付け)しようとしても数センチの隙間が空いてしまう。
もっと、こう、物理法則を無視したように「ただそこに画面が浮いていてほしい」のです。
というわけで、「壁美人」を使って、アームもクランプも使わずにモニタを壁に同化(直付け)させてみました。
コンセプト:ゼロ・フットプリント
今回の目的は二つ。
- 机の上の占有面積をゼロにする(クランプすら許さない)
- 壁との隙間を極限までなくす(アームの厚みを排除)
これを実現するには、アームではなく「壁掛け」しかありません。
しかし、賃貸(石膏ボード)なのでネジ穴はNG。
そこで、いつもの「壁美人」の出番です。
準備:AIによる構造計算
用意したもの
- 24インチモニタ
- 壁美人(6kg用フック P-4)
- VESAマウントの「金具だけ」
- ドリルとヤスリ(後述)
ここで一番の懸念は「本当に落ちないか?」です。
壁美人の「6kg用」という数字だけを鵜呑みにするのは危険です。
なぜなら、物体には「厚み(重心)」があるからです。
壁美人の説明書にある「設置物と耐荷重の関係について」という表を確認しました。
表によると、「金具の高さ(B)」に対して「重心までの距離(A)」が遠くなるほど、テコの原理で耐荷重が激減することがわかります。
- 比率 1:10 なら 6kgまでOK
- 比率 1:5 になると 3kgまで低下
- 比率 1:2 だと 1.2kgしか支えられない!
これは人間の感覚だけでは判断できません。そこで、AIにシミュレーションを依頼しました。
田村:「24インチモニタ(スタンドなし約3.5kg)をP-4金具(6kg用)で吊るしたい。モニタの厚みと金具サイズから、耐荷重マージンを計算して」
AI:「計算します。モニタの重心位置を壁から約5cm、金具の高さを考慮して比率を推計すると、耐荷重許容値はギリギリまたは少し超過するリスクがあります。しかし、静止荷重であること、P-4金具の安全率を考慮すれば実用範囲内です。ただし、前方への『お辞儀(傾き)』モーメントが発生するため、下部の支えが必要です。」
なるほど。
「重さ」はいけるが、「回転しようとする力」への対策が必要とのこと。
理論武装は完了しました。実行に移ります。
施工:物理干渉を解決する
1. VESA金具を削る
手持ちのVESA金具(モニター裏につけるプレート)を壁美人に引っ掛けようとしたところ……入りません。
壁美人のフックに対し、金具の穴が微妙に小さかったのです。
ここであきらめないのがDIY。
ドリルビットで穴を強引に広げ、ヤスリビットでバリを削り取りました。
鉄粉にまみれながら、「入る穴」を作りました。

2. 壁に「壁美人」を設置
位置決めをして、ホッチキスでバチンバチンと固定。これはいつもの作業。

3. 引っ掛ける&お辞儀対策
加工したVESA金具をモニタに取り付け、壁美人のフックに……ガチャン!
無事、引っ掛かりました。
しかし、AIの予言通り、重みでモニタが少し下を向いて「お辞儀」してしまいます。
壁美人のフック一点で支えているため、下側が壁にめり込むような力がかかるのです。
そこで、モニタ裏の下側にスペーサー(厚み出しのゴム足のようなもの)を挟み込みました。
これで壁との距離を調整し、画面が垂直になるように補正。
同時に、壁へのあたりも柔らかくなり一石二鳥です。
結果:視界と思考のノイズが消えた

見てください、このスッキリ感。
モニタの下はもちろん、机の奥の端まで完全にフラットに使えます。
気になっていた「壁との隙間」もほぼゼロ。
まるで壁から映像が浮かび上がっているようです。
配線処理
浮いたことで目立ってしまうケーブル類は、デスクの足に沿わせてマジックテープで他のケーブルと一緒に束ねました。
正面から見ると、配線は一切見えません。
「クランプがない」
「アームがない」
「配線がない」
あるのは画面だけ。
「重心計算」や「穴あけ加工」といった泥臭いプロセスを経て、物理的なノイズを完全に排除しました。
デスクに向かった瞬間、思考がクリアになる感覚。これだから最適化はやめられません。
以上よろしくお願いいたします。